[266] God Bless You 投稿者:備忘録。 投稿日:2008/06/27(Fri) 18:47:39 No.266 [返信]
ドナドニが解任されるかも知れないと言う。ユーロベスト4というノルマが達成できなかったのが大きな要因なのだろう。スペイン戦は悪い試合ではなかった。前回予想したとおりイタリアはいったんリトリートして素早い攻めで相手を翻弄した。初戦から考えればチームのまとまりと一体感は随一であった。 最も戦犯扱いされなければならないのはファンバステンではなかろうか。ロシア戦の拙い采配は、多分私が監督を務めたほうが良い結果がでていたのではないかと思うくらい御粗末なものであった。ロシアを過小評価しているわけではない。ロシアは準決勝に進む価値のあるチームだと確信させてくれた。しかし、オランダにとっては勝ち試合をみすみす逃したといっても過言ではない。立ち上がりから積極的にしかけるロシアを相手に、様子を伺ったオランダ。いつから、オランダは強者面ができるようになったのだろう。ロシアは自分達より弱いと思ったのだろうか。イタリア戦もフランス戦も前線のプレスが非常に効いていた。イタリア戦では速攻を仕掛けようとする相手に前の4枚がいち早く体を寄せて攻撃の芽を摘み取り、ピルロにボールがあたれば、サイドカットをするのではなく、相手の正面に対峙する形でロングボールを蹴らせなかった。超がつくほどのハードワークを皆がこなし、スペクタクルなフットボールをどのチームよりみせていた。そんなオランダが決勝トーナメントに入るや戦い方をかえてきた。あまりにも消極的な戦いぶりに、飽きれた。確かにロシアは徹底してサイドのスペースを潰し、相手の特徴であるサイドからの速攻を許さなかった。けれども前線のハードワークの優位な点はより高い位置でボールを奪取する事にある。手数をかけずにフィニッシュまで持っていくことなのだ。サイドを潰されるのは試合前から予想できた事だ。その時のために相手のボランチとDFラインに圧力をかけていかなくてはならなかったのではないか。 更には、何故ロッペンを起用しなかったかにも謎が残る。もし、ケガ以外の理由であるなら非常に残念でならない。ディフェンスは相変わらずしないロッベンだったが今大会は本当にキレていた。囲まれても一枚は必ず引き剥がす彼の力が必要だったのは明白だ。彼を入れる事によって4-1-4-1のシステムに変えるのはいつもの常套手段だったのではなかったか。御粗末すぎて目もあてられない。 カイト、ファンペルシ、スナイデル、エールディヴィジで活躍する選手達、ハードワークを惜しまない本当に良い選手の集合体であったオランダが決勝トーナメントでビッグネームとの試合をせずに消えた事は非常に残念である。 スペインはイタリアに公式戦88年ぶりに勝利を挙げ、ロシアを3-0という快勝で決勝まで勝ち上がってきた。中でもビジャと中盤の4人は要注目だ。ポゼッションを標榜するチームスタイルの支えになっているのは、セナとシャビである。この二人の関係性、はっきり言ってただ者ではない。シャビは今大会中驚愕的な数字を連発している。パス成功率、ボールを取られた回数がどの選手よりずば抜けて優秀。初戦のロシア戦に関しては121回ボールにさわり、奪われたのがたったの3回。パス成功率はほぼ90パーセント。ボールをセイフティーに簡単に回しているようにみえるが、隙があろうものなら縦へ容赦のないスルーパスを通してくる。これがシャビの持ち味である事は周知の通りだが、セナとのコンビが非常に良いのもこの中盤の特徴とも言えよう。シャビは強引なプレスを掛けられたり、サイドに追い込まれた場合、これはサイドバックの選手もそうなのだが、セナは必ずと言っていい程サポートに駆けつけてくる。案の定際どい所でボールを渡されるのだが絶対に取られない。ボールを細かく振り分けるシャビと危なくなったらセナ。ポゼッション率を重視した戦い方を標榜するなら欠かせない選手である事は間違いない。さらにはドリブルでしかけるシルバにイニエスタ。セスクがベンチ要因なのも頷ける。ポゼッションは遅効になる事が多い。現にスペインの大半のシュートがペナ外ということで証明されている。これが当面の課題になるのは明らかであろうが、それも超がつくほどの攻撃的なサイドバックの上がりによって解消されるだろう。決勝ではイタリア戦のようなベタ張りではなくリスクを恐れないサイドの攻防がみられることを期待している。 寧ろそうなる事が予想されるだろう。スペインもドイツも今や最先端のDF戦術をもちいている。どういった者かというと、サイドバックが両サイドボランチまで上がるというものだ。マイボール時は常にその体性に変わる。それはフラットに並ぶボランチラインでルーズボールとセカンドボールを拾う確立を高くするためにある。更にはDFライン4枚でラインコントロールをする場合、サイドの選手は自分の後ろのスペースとボール保持者、ラインと三つを常に意識しないといけないために中の2枚に比べてラインを統率する意志共有がはかりづらい事がある。そのリスクと役割の軽減のためにサイドバックを上げている。これは、攻撃的でいて合理的である。もちろん速攻をかけられたり、高い位置でロストをすれば非常にリスクが高い。それを、恐れずに勇敢に戦う可能性は両者ともにある。是非、夢のようなファイナルになる事を切に願う。
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